グラフィティニュース
イプスウィッチ・タウンの歴史を街角に描く壁画
スタジアムの向かいにクラブの記憶を置く
イプスウィッチ・タウンFCの歴史と地域の多様性を描く壁画が、英国イプスウィッチのプリンセス・ストリートに設置された。BBCニュースによると、場所は本拠地ポートマン・ロードの向かいである。デザインを手がけたのはクラブのファン、ブラッドリー・ロイドだ。
公開されたのは、BBCがプレミアリーグ復帰後の初戦と紹介した、土曜日のサンダーランドとのホームゲームを前にした時期である。提供された記事には公開日の年月日は記されていない。試合を控えたスタジアム周辺に、クラブと街を表す大きな作品が加わったことが報道の中心だ。
壁画を見る際には、絵の題材と設置場所の関係が手がかりになる。選手の記憶を描いた作品が競技場の向かいに置かれることで、サッカーの歴史が街路の風景とつながる。地域の建築物も含む構成は、クラブとその活動する街を一緒に見る入口となる。
ファンの案をサポーターが選んだ
ロイドのデザインは、候補作の中からサポーターによって選ばれた。BBCによると、公募はアーティストやデザイナーなどの制作者を対象としていた。制作面となったのは面積170平方メートルの木製の仮囲いで、地域とクラブのアイデンティティーを示す場に変えることが目指された。
ロイドはすべての図柄をデジタルで描き、最終案まで数か月をかけたと説明している。街頭に現れた完成形の前には、画面上で要素を組み合わせ、細部を整える工程があった。ただし、記事は現地での施工方法や設置担当者を示していないため、特定の画材や技法を使ったとは言い切れない。
クラブを応援する人が案を作り、ほかのサポーターが選考に関わった点も、この作品の特徴である。公共の場所に示すクラブの姿を決める過程に、ファンの参加が組み込まれていた。
選手の姿と街の建築を同じ画面に収めた
ロイドは、クラブに関わる人物の記憶と地域の象徴を組み合わせた。本人がBBCに挙げた題材には、イングランド代表でプレーするテリー・ブッチャーと、映画『勝利への脱出』のユニフォームを着たラッセル・オズマンがある。名選手をたたえることと、街の多様性を表すことを意図したという。
地域の建築物であるウルジーズ・ゲートも盛り込まれた。ロイドは、れんがを正確に描くのに時間がかかったが、欠かせない要素だったと説明した。人物の姿だけでなく、建築の細部にも目を向けると、作品がイプスウィッチという場所をどう示そうとしているかを読み取れる。
主将ダラ・オシェイの言葉も発想に影響した。ロイドは、前シーズンの終わりに聞いた、自分たちと自分たちの仲間を指す言葉が心に残ったと話している。これは制作者が語った着想の背景であり、その言葉が完成作に文字として描かれているかどうかは記事からは確認できない。
見に行く際の目印はポートマン・ロード
記事が示す所在地は、ポートマン・ロード向かいのプリンセス・ストリートである。鑑賞する際は、選手、地域の建築物、目の前のスタジアムを関連づけて見ると、街角にクラブの記憶を置く意味を考えやすい。ブッチャーやオズマンの姿と、ゲートのれんがの表現は、それぞれ異なる手がかりになる。
イプスウィッチ・タウンFCの最高収益責任者で、イプスウィッチ・セントラルの理事でもあるアンドリュー・ウッドは、試合の日と街の双方にとって歓迎すべき作品だとBBCに述べた。これはクラブ関係者の評価である。街のアートとしては、ファンの記憶と地域の象徴を一つの大きな面にまとめた点に注目できる。
記事には詳しい番地、鑑賞時間、撤去予定日は記されていない。恒久的な設置や特定の時間のアクセスを前提にせず、報道された通りと競技場の位置を目印にするのが適切だ。ほかの街角の作品を探す際は、Wallscapeの地図も利用できる。
出典:BBC News