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ビリングスのカウボーイ壁画、4,000ドルの助成で完成
米国モンタナ州ビリングス(Billings)の中心街に、カウボーイの肖像を描いた壁画が完成した。Billings Gazetteに掲載されたダウンタウン・ビリングス協会(Downtown Billings Association)の提供記事によると、作者はモンタナ州のアーティスト、ライリー・タネ(Rilie Tané)。場所は2405 First Avenue N.で、かつてAngry Hank’s Microbreweryが入っていた建物の西側外壁から北側の壁へと絵が続く。
建物を所有するHomeFrontは、古くなった外観を整え、地域の個性や物語を伝えるため、地元作家との制作を進めたという。事業を支えたのは2026年のBig Sky Economic DevelopmentによるSpace2Place助成金だ。提供記事は完成を伝えているが、具体的な完成日は記していない。
肖像のモデルはロバート・メイジャラス
描かれた人物は、モンタナ州ラウンドアップ(Roundup)在住のロバート・メイジャラス(Robert Majerus)だ。協会の説明では、テレビシリーズ『Yellowstone』に出演したスタントの代役を務める人物である。カウボーイ姿の肖像を、実在する地域住民の顔として見る手がかりになる。
原画の基になったのは、写真家ミスティ・ロングウェイ(Mysti Longway)の写真だ。タネはその写真を何年も携帯電話に保存し、ふさわしい制作の機会を待っていたと提供記事は説明する。以前から手元に置いていた一枚が、今回、建物の外壁に描く主題になった。
帽子にも地元との接点がある。写真と壁画に登場する帽子は、ビリングス中心街で注文帽子を製作するD. James Hatsが手がけたものだという。モデル、写真家、帽子の作り手という関係を知ると、肖像の細部を地域の仕事と結び付けて見られる。特定のドラマ場面を再現した作品という説明はない。
4,000ドルの助成金が事業費の半分以上を支えた
総事業費は米ドルで7,500ドル、Space2Place助成金の負担分は4,000ドルだったと協会は伝えている。二つの数字から、助成金が事業費の半分以上をまかなったことが分かる。残りの資金の出所や費目別の内訳は掲載されていない。
Wallscapeが注目するのは、一定の規模の助成が、具体的な建物での壁画制作につながった点だ。全額を負担する仕組みでなくても、制作を支える大きな部分を担える。今回の事例では、助成額と完成作品、作者、所在地が示されており、資金がどのような外壁の変化を支えたかを追うことができる。
ただし、この一件の金額だけでSpace2Place全体の採択条件や資金構成を説明することはできない。ここで確認できるのは、この壁画に対する支援の内容だ。HomeFrontが望んだ地域の物語と、肖像に含まれる地元の人々のつながりを併せて見ると、外観の更新という目的も具体的になる。
現役の作業場と路地向かいの壁画が制作の条件になった
建物は現在、ダウンタウン・ビリングス事業改善地区(Downtown Billings Business Improvement District、BID)のストリート・チームの作業場として使われている。協会の提供記事によれば、もともとはガソリンスタンドと自動車整備工場だった。用途を持ち続ける建物の外側に作品が加わった形だ。
配色は、路地を挟んだ別の壁画との調和を求められた。タネは、題材については自由に選ぶことを任され、向かいの作品と色を合わせるよう依頼されたと、提供記事で説明している。この条件は、肖像だけでなく路地を挟む二つの作品を見る際の着眼点になる。
制作に費やした時間は約50時間だったという。これは作品にかけた時間であり、準備を含めた事業全体の日程ではない。現地では西側の肖像から北側へ続く部分を確認し、向かいの壁画と配色を見比べると、建物と周囲の関係を考えながら鑑賞できる。
タネは新作と既存壁画の再生の両方に関わってきた
タネには、中心街の複数の「ゴースト壁画」を修復・再生した実績もあると協会は紹介する。提供記事には、それぞれの作品名、所在地、修復方法は示されていない。今回のカウボーイ壁画は新作として紹介されており、既存の絵を修復した作品とは区別して理解する必要がある。
所在地が分かる別作品は、グランド・ビルディング(Grand Building)の大きなバイソン壁画だ。協会によると、場所はNorth 27th StreetとFirst Avenue N.の交差点で、Jake’s Downtownが入る建物にある。人の肖像と動物という異なる題材を、同じ作家の中心街での仕事として見比べる対象になる。
今回の作品を訪ねる目印は2405 First Avenue N.だ。西側から北側への広がり、肖像の帽子、向かいの作品との色の関係が観察のポイントになる。周辺の公共美術を探す際はWallscapeの地図も利用できる。グランド・ビルディングは資料に所在地が明記された比較対象だが、名称のないゴースト壁画を訪ねるには別途場所を確かめる必要がある。