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ジャダブプル大の壁、再び消され再び描かれる 今度はQRコード付き
インド・コルカタのジャダブプル大学(Jadavpur University)の壁が、二度目の消去と二度目の描き直しを経た。ザ・ヒンドゥー(The Hindu)によると、9月1日火曜日の午前0時30分ごろ、警察官とコルカタ市(KMC)の職員がキャンパスの壁の落書きをすべて白く塗りつぶし、2日後の9月3日木曜日には落書きとポスターが再び壁に戻った。Wallscapeは前回の記事で、大学当局が壁を消し、学生が描き直した最初の一巡を扱った。今回はその後、壁に何が起きたかをまとめる。
壁の時系列
ザ・ヒンドゥーが伝える順序は次のとおりだ。
- 8月19日〜20日: 右派学生団体ABVP(全インド学生評議会)の支持者がキャンパスに押し入り、左派学生組合のポスターを破り旗を燃やそうとして衝突が起きた。以来、大学は緊張状態にある。
- 8月26日: 西ベンガル州のスベンドゥ・アディカリ州首相が、パレスチナやカシミールの解放を求める言葉や「ファシスト」に関するスローガンなど壁の落書きを「反国家的」と呼び、対処を指示した。大学当局は本館、オーロビンド・バワン、芸術学部寮、野外劇場の落書きをすべて消した。
- 8月31日月曜日: 学生が壁を「取り戻す」として描き直した。新しい落書きにはカール・マルクスの一節を引用したものがあった。
- 9月1日火曜日 午前0時30分: 警察と市職員がキャンパスの壁を再びすべて白く塗った。
- 9月3日木曜日: 落書きとポスターが再び現れた。
二度目の消去で失われたもの
ザ・ヒンドゥーによると、9月1日未明に消されたのは政治的スローガンだけではなかった。画家チッタプロサド・バッタチャリヤの肖像、気候変動を描いた絵、マルクスの引用、ホー・チ・ミンの言葉、ウルドゥー語の二行詩などが一緒に消えた。壁を丸ごと塗る方法はスローガンと絵を区別しない。消えたものの一覧に肖像画や気候の絵が含まれるのはそのためだ。
今回はポスターとQRコード
9月3日に新たに壁に現れたもののうち、ザ・ヒンドゥーが最初に取り上げたのは落書きではなくポスターだった。学生はキャンパスの緑地区域に、アタル・ビハリ・バジパイ元首相のパレスチナに関する1977年の発言を載せたポスターを掲示した。ザ・ヒンドゥーによると、バジパイはジャナタ党政権が初めて発足した直後にデリーの公開集会で「イスラエルは占領したアラブの土地を返還しなければならない。パレスチナ人の正当な権利が確立されなければならない」と述べ、当時は外務担当だった。ポスターの下部には「ジャダブプル大学の民族主義的学生」という署名と、演説全文につながるQRコードが付いていた。
ザ・ヒンドゥーは、学生側が「パレスチナ解放」の落書きを正当化するために元首相自身の発言を持ち出したものだと伝えている。同じ日、ムッソリーニとRSS(民族義勇団)、サーバルカルを題材にした風刺の落書きも現れた。
いまや双方が壁を使う
ザ・ヒンドゥーによると、ABVPも9月3日、キャンパス各所にラビンドラナート・タゴール、ビディヤサガル、バンキム・チャンドラ・チャトパディヤイの写真やポスター、そして「バンデ・マータラム」のポスターを掲示した。一方が描き、他方が消していた壁が、双方がそれぞれの内容を掲げる壁になった。
それぞれの立場
州首相は9月3日、コルカタのゴルパークにあるラーマクリシュナ・ミッションで開かれたRSS系団体の行事で、ジャダブプル大の壁に「パレスチナ解放」と書くことは容認できないとし、代わりに「パキスタン実効支配下カシミールの解放」と書くなら支持すると述べた。
左派学生組織SFI(インド学生連盟)のスリジャン・バッタチャリヤ書記長は大学向かいのバス停での集会で、学生の落書きは市民の意見を反映していると述べ、「州首相はどれが民族主義でどれが反民族主義かを決めることはできない」と語った。彼は学生自治会選挙を実施して学生が投票で決めるよう求めた。左派学生は同日、大学の講堂で開かれた「民族主義会議」にBJPの政治家や地元州議会議員が招かれたことに抗議する集会も開いた。
ABVPの支持者は国旗を掲げてキャンパス内で別の集会を開いた。彼らは左派学生が大学の環境を損ない、反国家的な考えを押しつけ、他の声が民主的に上がることを許さないと主張した。
ストリートアートの視点から
この出来事でWallscapeが見るのはスローガンの是非ではなく、壁という媒体だ。消す側は壁を一度に丸ごと塗る。描く側は数日以内に埋め直す。消去が繰り返されるほど、描く側はより速く掲げられる形式を探す。スプレーの落書きよりポスターのほうが速く、ポスターにQRコードを付ければ壁に書ききれない内容を外部につなげられる。壁がオンライン文書への入り口になる。
もう一つは「丸ごと塗る」ことの副作用だ。特定のスローガンを問題にして壁を消せば、肖像画も気候の絵も一緒に消える。どこまでが表現でどこからが規制の対象かは、この件の当事者が争っている問題であり、Wallscapeはその答えを決めない。ただ、白くなる前に壁に何があったかを記録するのは、壁を扱う媒体の役目だ。日本の大学でも立て看板や貼り紙をめぐる同様の争いは繰り返されてきた。他の都市の大学の壁の事例はフィードで、場所はマップで見ることができる。